1 幼児期の英語教育は何歳から始めたらいいの?
■2020年度から変わる小学校での英語学習
2020年度から、3,4年生の外国語活動は、週一程度(年間35コマの英語活動が義務化)で歌やゲームなど英語に親しんでいきます。現在5,6年生に実施されているような内容になりますが、子ども達は楽しんで参加しています。
外国語活動というのは、「英語の音に慣れ親しむこと」
「コミュニケーションに対する関心・意欲・態度を育てること」など
英語を使うことに親しむ事を目標にしています。
5,6年生は教科となり、週3回程度実施が想定され
基本的な英語の読み書きも加わりますが、
聞く話すことが中心となるようです。
「教科の英語」は、英語によるコミュニケーション能力の
基礎を養うことが目標となり、
外国語活動とは異なり具体的に
「英語のスキル」を育てることになっていきます。
これらのことが、幼児期の英語学習への関心に繋がっています。
■幼児期からの英語学習については賛否両論
一日中英語だけの環境のように極端な教え方をすると、
日本語の習得が遅れてしまう原因になるなど、
学習方法や環境によって、良い結果が得られない場合があります。
しかし、聞く力というのは小さい頃の方が育ちやすい事は確かで、
早くから英語に触れておくことは、悪いことではありません。
言語の脳が形成される幼児期は、
言語を聞き分ける力が優れています。
日本語での生活のなかにいれば、
日本語を自然と覚えていくように、
英語もこの時期から親しんでいけば、
英語の理解力、伝える力が期待できます。
幼い時期から英語を習わせたいと考えるならば、
幼児期に合った教え方や教材に注意しながら、
英語に親しめるような環境を与えていくのが良いでしょう。
英語教育を始める年齢に悩んだときは、
ご両親で子供にどれくらい英語を話せるようになってほしいか、
話し合いをしていきます。
ネイティブ(この場合、英語を母国語として話す人という意味)
並みに話せるようになってほしい、
将来の選択肢を増やしてあげたいと考えた場合、
やはり早い時期に英語教育を始めた方が良いでしょう。
小学校に入ってからでも間に合いますが、
9〜11歳は、英語学習にとって重要だと考えてください。
スキャモンの発育曲線※からすると、
人間の神経系は、5歳頃までに大人の80%ほどまで、
12歳を迎えるころに100%に成長すると言われています。
ネイティブの発音を12歳までに聞かせることで、
「L」や「R」の発音の違いなどが
聞き分けられるようになるなどと考えられているためです。
※スキャモンの発育曲線:
子供が成長していく中で、
器官や機能は別々の発達をしていきます。
スキャモンの発育曲線は20歳のころを100とした場合に
どの程度成熟しているかを表す曲線です。
そこから、一つの発育、発達でも吸収しやすい時期、
しにくい時期が出てきます。
最も吸収しやすい時期に、それぞれに適した刺激を与えることで、
子どもの能力が高まっていくとされています。